コルテイーナ  アンドレア・シフ コンサート お写真二人の偉大なマエストロ達と

  • 2011.07.31 Sunday
  • 08:48
7月30日夜アンドレア・シフ氏のコンサートを日本からの生徒さんたちと共に聴きに行きました

この日のプログラムはシューベルトのソナタ ト長調 D894と ベートーヴェン アントン ディアベッリワルツ33のヴァリエーションでした。

近年話題のイタリアのピアノの名器ファッオーリでの演奏ということで開演前から楽しみでした。
       
プログラムを見たところ2曲しか書いていなかったので特に後半のベートーヴェンは一曲が長いのだろうと直ぐに思いましたが、実際50分しかも休み無く弾き続けるという超大曲でした。
         
この曲のタイトルのティアベリの意味はベートーヴェンを含む当時の多くの作曲家の作品を世に送り出していた出版会社の
人物で1819年に自らのアイディアで彼自身の書いた曲のテーマのメロディを50名の作曲家によってメドレーのようにヴァリエーションを創作する(その中にはシューベルトや十代のリストも含まれていた)企画がありました。

当然、
ベートーヴェンにもお声が掛かりましたが当初全く企画に興味を示しませんでしたが、突然全部のヴァリエーションを彼が作曲するという事で創作し始めました。もっともテーマ自体ベートーヴェンが気に入るまで作り変えたのでティアベリ自身のテーマは影を潜めたようですが。。。。
          

1823年に完成されたこの曲はフーガやモーッアルトのドンジョヴァンニからのメロディや
         特に32番目のヴァリエーションで完結していてもいいはずの曲でしたがあえて33番目に渡す部分がバッハのゴールドべルグヴァリエーションを意識したそうです。
            
この長丁場のコンサートで演奏されているシフ氏のお姿は神懸りというか神の域の演奏というほか
言葉が見つかりません。音のまろやかさと美しさ研ぎ澄まされたというより無駄な念が一切無くしかしながら温かな優美な演奏に会場も包まれていました。

ちなみに今日でシフ氏がコンサートでこの曲を発表した事は史上で2番目の演奏者という事です。

そしてアンコールはバッハのゴールドベルグからのもっとも有名な旋律でした。
本当に素敵なララバイ(子守唄でした)。
この日シューベルト、ベートーヴェン、又バッハの名曲をお聞きできた事に感謝します。

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           お写真は終演後パーティーにてアンドラス・シフ氏とジェフリー・スワン氏と一緒に撮影。
             二人の偉大なマエストロと共にお写真を撮って頂くことが出来幸せでした。












ディーノ・チァーニ音楽祭について

  • 2011.07.30 Saturday
  • 08:42
 今年はイタリアの3大ピアニストとして知られるDino Cianiの生誕70周年記念の年でイタリア各地にディーノ・チァーニ生誕70周年の記念コンサートが行われております。


本当にお若くして夭折された方で日本ではあまりなじみが無いかと思われますが、ミケランジェリ、ポリーニと並んでイタリアの3大ピアニストとして知られ、かの大指揮者リカルド・ムーティがスカラ座にデビューされた時に共演者として演奏された方が、Dino Ciani氏でした。

近年ではDino Ciani国際ピアノコンクールがミラノのスカラ座で行われております。


今年は音楽祭開催5年目でムーティ氏名誉監督そして第一回目のディーノ・チャーニコンクール優勝者のジェフリー・スワン氏が音楽監督 そしてチァーニ氏の姪に当たるカテリーナ・チァーニ氏がディレクターを務めています。

今回の音楽祭のコンサート用プログラムの中のカテリーナさんのご挨拶文によりますと
生前チャーニ氏は「コルティーナの大自然は本当に私を若返らせ笑わせてくれ生きてきた事に喜びを感じさせてくれる。唯一気持ちよく過ごせる場所だと語っていたそうですが、今夏の滞在でその言葉の意味が又チャーニ家の方々のコルティーナへの思いを存分に感じる事が出来ましたし天に守られた街のように思えました。


そして個人的にはこのカテリーナさんにお会い出来たことをとっても嬉しく感じています。
なぜなら私の祖父・三郎も故郷である鳥取県米子市をこよなく愛し、祖父の名を冠した音楽祭を夏は大仙サマーフェスティヴァルという形で又冬は鷲見三郎メモリアルソサイ事業で度々音楽事業を活発に行って下さる方々がおり、日本とイタリアと国は違っていてもかつて音楽界をリードし貢献してきた方達の功績を称えながら末永い次世代の方達との
あらゆるコラボレーションを行える稀有な環境にとても近いものを感じました。

その旨をカテリーナさんにもお伝えしたところそても親近感を感じて下さった様です。

そして私の夢はコルティーナと大仙で音楽祭のコラボレーションをする事です。

音楽を通じて日伊文化交流が出来る一つのきっかけと素晴らしい機会になると感じました。


そしてヨーロッパのみならず日本の若者達にも沢山のコンサートの場を提供して下さったドロミティ・ユネスコ ファンデーション、ヴェネト州 、ベルーノ県コルティーナ ダンペッツォ委員会そしてセラーテムジカーレ(イタリアの第一の音楽ソサイエティ)、スカラ座後援会の方々へ心からの感謝を申し上げます。

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写真右からカテリーナ・チャーニ、母、クラウディオ・マルティネス氏


コルティーナ音楽祭一日目

  • 2011.07.29 Friday
  • 08:21

7月29日にヴェネツィア・メストレにて

MONTALFEO119 070.jpg音楽祭一日目オリエンテーションにて スワン氏と。















一泊し30日にコルティーナ入りして
午後6時から音楽監督であるJeffrey Swann氏率いるピアノの受講生達とのご面会。
これから御立会いといわんばかりにやる気満々のピアノ受講生達がゾロゾロと入ってきた時の光景は見ものでした。

なにせその数ヴァイオリン受講生の倍の人数しかもほぼ一人ずつが
世界中の違った場所から来ている様子でこれにはヴァイオリンの生徒さんたちも「私達の為にこれだけピアニストが集ってくれたんだ〜)と感激していました。
(その中に昔のジュリアード音楽院時代の仲間もいて再開に感激。)

すでにSwann先生によって決められたDuoのカップリングが発表されると皆さん一安心、8月の7日にアレキサンダー・ジラルディ・ホールにて行われるヴァイオリン受講生達による

コンサートに向けてのリハーサルが行われ又その間 ケラー・クァルテットのアンドラーシュ・ケラー氏、スワン先生、そしてスペイン人ピアニストのクラウディオ・マルティネス氏達3人に先生達からのレッスンを受けるようです。

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                                先生のお話を熱心に聴くヴァイオリン受講生達。



ディーノ・チャー二国際音楽祭に到着しました

  • 2011.07.28 Thursday
  • 08:10
MONTALFEO119 075.jpg今日は。

暑い夏を皆様は同お過ごしですか。


私は今年の夏はイタリアのコルティーナダンぺッツォというイタリア
のみならずヨーロッパ屈指のリゾート地にて行われました、ディーノ・チャー二国際音楽祭のヴァイオリン+ピアノの室内楽コース部門の引率とマスタークラスを行うために行って参りました。



コルティーナはデンマーク王室、往年のハリウッドスター達やヨーロッパのセレブ達が避暑に訪れて
来た場所でそのような名残は街のいたるところに溢れるものの、街の方や老舗の店員さん等の対応が大変
感じよく皆さんの愛情に包んで頂く事ができました。

聳え立つドロ見ミティの山々を見ながらの毎日を日本を経つ前から楽しみにしておりました。

久々に少しゆっくり大自然の中で古都の町並みを見ながらのんびりと」歩けるかしらと思いきや、毎日レッスンで教たり
コンサートのリハーサルが入りまして日々の都会での生活とほぼ変わらぬ音楽活動生活ぶりでしたが、やはりコルティーナ音楽祭ならではの楽しい出来事もありましたのでご報告させて頂きます!

お楽しみに。